突然ですが、あなたは音感がありますか?
音感は特別な人しか持っていないもの
と思っていらっしゃいませんか?
実は、音感は
誰でも身につけることのできる能力です。
あなたも、あなたのお子さんも、
音感に対する知識と、正しい方法さえわかって
繰り返し実践することで、
音楽教室に通わなくても、
特別な教育を受けさせなくても、
自宅にいながら身につけることができます。
今回のテーマは『音感』についてです。
音感とは?
音を感じると書いて「音感」。
この音感とはどういうものでしょうか。
音感とは
音の高さ、長さ、音色、強さ、リズム
などを感じ取る力のことです。
例えば・・・
①電話の着信音が「ドレミ」の音で聴こえる!
生活音などが「ドレミ」で聴こえる力
②自分も演奏しながら、
相手の演奏している音も聴く力
③音楽を聴いて
「この曲なんかいいなあ」と感じる力
つまり「音を聴いている」ときに使っている能力で
他にもたくさん例を挙げることができます。
※今回はこれらを音感として扱いますが、「音感」に対する明確な定義はないそうです。感覚を言葉にすることは、本当に難しいことですね。この音感はものすごく幅のある言葉であることを知っておいてください。「音感」を英訳する言葉も曖昧だそうです。
絶対音感(perfect pitch)と相対音感(relative pitch)
音感は2種類に区別してよばれます。
「絶対音感」と「相対音感」です。
絶対音感とは
生活音などの「鳴った音」に対して
「同じ音を言い当てることができる」
というような、
日常に溢れる音を
「ドレミ…」の絶対的な音
として理解することのできる能力
を指します。
この絶対音感は0~6歳頃に身につく能力で
それ以降身につけるのは難しいと言われています。
(ヒトの体の発達・発育が6歳までに90%完成する
記録と一致します)
絶対音感は幼少期にしか身につかない能力なので
「絶対音感を持っているひとはすごい!」
と言われることが多いですね。
絶対音感に対して
「相対音感」
と呼ばれている音感があります。
あまり耳にしたことがないかも
しれません。
相対音感とは
「基準の音」から他の音を比べて
高さを判断することのできる能力です。
例えば、
カラオケで「+」や「-」ボタンを押して
音の高さを変えて歌うこと、ありますよね。
この操作で音楽の「調」が変わっている
のですが
これに対応して
歌うことのできる能力です。
それ使う!という方も
たくさんいらっしゃると思います。
この「相対音感」の能力は
誰もが持っている能力で
いつからでも鍛えて伸ばすことができます。
私も大学に入ってから相対音感を意識的に
自分で鍛えました。
相対音感を意識することで、
絶対音感の能力も一緒に伸びたことを感じています。
音感の身につけ方
さて、では音感はどのように身につけるのでしょうか?
結論からいうと
「耳を意識して
繰り返し使うこと」
「耳から取り入れた情報を
正しく
普段の何気ない会話や生活では、
耳を意識して使うことって
あまりないですよね。
(私は無意識に意識する癖がついているので
意識しないことを意識したりします)
人間が五感を使って情報を得る時に使う感覚は、
視覚が約8割
聴覚が約1割
その他が約1割
と言われています。
この割合を知ったうえで
耳の情報を意識して生活してみてください。
今、聴こえる音はどんな音がありますか?
音の大きさ、音色、高さ、柔らかい、
はっきりしている…
など、実は、
「音」にはとても多くの情報が
詰まっています。
例えば私がハープを奏でる時、
それは美しい音であるか、
ピッチは正しいか、弦の振動、優しい音、
丸い音、切ない音、音の色、温かい、冷たい
雑音が鳴っていないか
演奏する場所により
どんな風に音が響いてどんな風に消えていくか
楽器の音以外の音
などを耳で感じながら演奏しています。
空間にどのように音が広がって
いくのかを感じながら
演奏するのも好きです!
意識せずに何も考えずに聴くことも
とっても重要です。
音の流れに身をまかせて
音の波に乗りながら音楽を聴くことで
リラックスしたり
心地良く感じます。
けれど、もしあなたが
「音感を身につけたい」
と思っているならば
「音を意識して聴く」
ことが重要です。
「音楽を聴く時だけ」ではなく、
日々の生活にある音も意識して
聴いてみましょう。
「音」について多くの事を考え
想いを巡らせると
音にはすごく深い世界があることに気づきます。
それこそが
「音感を身につける」
第一歩です!
音を意識しながら
音についても学びましょう。
音って何?
音の三要素は
②音色
③高さ
です。
現在の音階は7音階(ドレミファソラシ)
1オクターブ(ひとつの高さ)に12の音がある
…などなど、
音や、音楽に関する知識を
幼少期に理解しており、
絶対音感を手に入れれば、
素晴らしい音感を持っている子に
育つと思います。
大切な事は
「知識を理解して聴くこと」
よりも
「正しい音を聴く」ことです。
音を体感する
ハープを弾く際には、きちんと
チューニングして(音を正しい音に合わせて)
楽器のメンテナンスがされている状態で
弾いてあげてください。
ピアノを弾く際も同じですね。
その他の弦楽器や管楽器は
自分で正しいピッチに音を合わせながら
演奏してください。
曲を演奏する目的ではなく、
音感を身につけるために楽器を使う
のも素晴らしいですね!
音感はいつ頃身につけられる?
先ほど伝えましたが
絶対音感は0~6歳頃
相対音感はそれ以降の
6歳以上から身につけるのが
ベストタイミングです。
音感が与えるメリット
音感を鍛えることで
集中力がUPする
脳の発達を促す
など身体に良い影響があります。
そして
音から日常の世界が広がります。
たとえば・・・
雨の音に色を感じたり、
人の足音を聴き分けたり、
音感を鍛えることで生きている世界が広がり
ワクワクが増えます。
「耳コピをする=
耳で聴いてその音を楽譜にする」
ということもできるようになります。
絶対音感も、相対音感も、
身につけて終わりではありません。
どこまでも鍛えることができます。
日々音楽に触れること、
日々意識することを継続することが重要です。
小さい頃から音楽とともに
小さいころから、
色々な美しい音を体感させてあげましょう。
ご家族一緒に、お友達と一緒に、一人でも、
どのような形もいいですね。
音は言葉と同じで
体の中に積もっていきます。
実際に人が演奏している生きている音楽を
楽しめる習慣がつくと良いですね!
「楽しみながら」
「音を音として意識して聴く」
ことを促してあげましょう。
幼少期の子供と音楽
子供たちと音楽を楽しむ際に大切なのは
無理矢理覚えさせようとしないこと。
『音遊び』は
まだ言葉も喋れない赤ちゃんたちから
一緒にできるひとつの遊びです。
それらを
「音で遊ぶように♫」
親しませてあげることが一番です。
子供たちは
大人が考えている以上に耳がいいです。
そして人間が一番最後まで感じることが
できるのも
「音」なのです。
※目が見えなくても
言葉を発することができなくても、
耳は聞こえて、感じることができます
特に0歳の赤ちゃんは本当に耳がいいです。
お腹の中にいるころから
たくさんの音を記憶しています。
また、言葉をスラスラ話し始めるまでの
子どもたちも、
周りの言葉や音をしっかり聴いて
自分の中に吸収していますね。
そして喋れるようになったら、
「真似っこ」の天才です!
言葉も歌もリズムも上手に真似できます♪
「そんな歌よく覚えてるね」
(かなり昔に一緒に聴いた曲を
突然歌いだすなど)
というようなシーンが
度々あると思います。
それくらい子供たちは
よく聴いて、覚えて
表現できる
天才なのです!
子供の想いも尊重して
楽しく身につけられるように
サポートしてあげましょう。
音楽を楽しみながら音感を身につけましょう!
音楽の楽しさ、
生きている音楽の面白さを経験した先に、
あるものが
「音感」や演奏の技術の上達であると
私は思っています。
音を楽しむことができれば
その音を「意識する」して
「同じように発すること」が
できるようになれば
音感は必ず身に付きます。
その可能性を与えてあげられるのは、
わたしたち大人なのです。
未来へ生きる子供たちへ。
未来は生活のすべてがロボット化
ネットワーク化しているかもしれません。
人間にしかできない
「生きている音楽」の楽しみ方
それらの可能性を伝えたい。
そして
楽しんでほしい。
私も、私にできる方法で伝え続けます。
音楽で人生を豊かにするお友達が
たくさん増えるように願いを込めて。
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